映画

シェルブールの雨傘のネタバレあらすじと感想。カトリーヌドヌーブがきれいでした。

フランスの名女優カトリーヌドヌーブが一躍有名になった1964年の映画
「シェルブールの雨傘」を見ました。

「万引き家族」で日本のアカデミー賞を総なめにした是枝裕和監督が、
カトリーヌドヌーブをキャストに映画「真実」を撮ったということで、
カトリーヌドヌーブがとても気になっていたのです。
(真実も見たいです。)

映画タイトルも有名だし、音楽も何度も耳にしたことがありますが、
実際に映画を見たことがなかったし、内容も知らなかったです。

話の内容はともかく、
カトリーヌドヌーブの美しさやおしゃれなファッションやインテリアの美しさに
目を奪われました。

ネタバレあらすじと感想を書いていきますね。

 

 

目次

 

登場人物/キャスト

 

ジュヌヴィエーヴ(カトリーヌ・ドヌーブ)
主人公。17歳(には見えないですが・・。)
母親の経営する雨傘屋を手伝う。
恋人のギイに夢中。

ギイ(ニーノ・カステルヌオーヴォ)
自動車修理工として働く20歳。
ジュヌヴィエーヴの恋人。

ママ(アンヌ・ヴェルノン)
ジュヌヴィエーヴのママ。
シェルブールで雨傘屋を営む。

エリーズおばさん(ミレーユ・ペレー)
ギイのおばさん。ギイの育ての親。
病気がち。

ローラン・カサール(マルク・ミシェル)
お金持ちの宝石商人

マドレーヌ(エレン・ファルナー)
ギイの幼なじみ。エレーヌおばさんのお世話をしている。



 

ネタバレあらすじ。ミュージカルなのでセリフはすべて歌です。

 

1957年。17歳のジュヌヴィエーヴは20歳の恋人、ギイに夢中。
早く結婚したいと思っていますが、まだ若すぎると母親に反対されます。

ギイは自動車修理工。自分を育ててくれたおばさんと2人暮らし。
幼なじみのマドレーヌがおばさんのお世話をしてくれています。

 

 

ジュヌヴィエーヴは母親が営む雨傘屋の手伝いをしています。
雨傘屋の経営は思わしくなく、税金の支払いに困ってしまいます。
ジュヌヴィエーヴは母親に宝石を売ることを提案。

宝石店に行くと、店主は買ってくれなかったのですが、
たまたま居合わせた宝石商のローランが宝石を買い取ってくれました。

 

 

ギイとジュヌヴィエーヴは、デートしながら、子供は女の子がいいね、
名前はフランソワーズにしようねと将来の夢を楽しく語らい合います。

ですがある日、ギイにアルジェリア戦争への召集令状が届きます。
任期は二年。

悲しくて泣き続けるジュヌヴィエーヴ。

出発前夜に2人は結ばれました。

 

 

ギイが出発してから2ヶ月。
手紙があまり来なくてジュヌヴィエーヴは不安になります。

体調が悪くなって病院に行ったところ、
ジュヌヴィエーヴは妊娠していました。

母親は反対しますが、ジュヌヴィエーヴは生むと言います。

ギイからは、「男の子だったらフランソワという名前にしよう」と喜ぶ手紙が届きました。

 

 

そんな中、ジュヌヴィエーヴは宝石商のローランから求婚されます。
宝石店で出会って以来、一目惚れをしたということでした。
ローランは、おなかの子は自分たちの子供として育てようと提案します。

ジュヌヴィエーヴは迷いながらも求婚を受け入れ、
パリに引っ越して行きました。

 



 

ギイが足をケガして除隊されてシェルブールに帰ってきました。
ですが、雨傘屋は人手に渡っていました。

幼なじみのマドレーヌからジュヌヴィエーヴが結婚したことを知らされます。

ギイは荒れて、仕事もやめて荒んだ日々を送るようになりました。

 

 

そんな中、おばさんが亡くなってしまいました。

おばさんの遺産をもとにガソリンスタンドを始めることにし、
マドレーヌにも求婚しました。

 

 

4年後。

ギイは奥さんのマドレーヌと、フランソワと名付けた男の子とともに
クリスマスの準備をしていました。

ガソリンスタンドの経営も順調なようです。

マドレーヌはフランソワを連れておもちゃ屋さんに出かけて行きました。

 

 

そこに、一台の車が給油にやってきました。

ジュヌヴィエーヴでした。

助手席には女の子がいます。フランソワーズという名前でした。

 

 

ジュヌヴィエーヴに気付いた気付いたギイは
事務所で話そうとジュヌヴィエーヴを誘います。

ジュヌヴィエーヴは母親のお葬式のために
パリからシェルブールへ帰ってきていたのでした。

女の子に会う?と聞くジュヌヴィエーヴに「会わない」とギイは答えます。

 

そしてそのまま2人は別れます。

 

ギイは、帰ってきたマドレーヌとフランソワを優しく迎えるのでした・・・。

 

 



 

辛口感想

 

ジュヌヴィエーヴが軽すぎる。

50年前の映画を今の感性で語るのはどうかと思いますが、
ジュヌヴィエーヴ、軽過ぎではないでしょうか・・。

ギイに「生きている限りあなたを待っている」と言っていたのに、
実際には半年も待てずに他の人からの求婚を受け入れていてびっくりしました。

あんなにラブラブだったのに。

(この映画が好きな人ほんとごめんなさい。)

 

話が都合良すぎる。

これもね、ほんと今の感性で50年前の映画を語るのはどうかと思うんですが、
「ほかの男の人の子供を妊娠しているのにそれでもいいと言ってくれて、
浮気の心配もあまりなさそうで、お金持ちの男性」って、
現実離れしてませんか???

いや映画ですが。
映画だから現実ばなれしているのかもしれないですがー。

17歳での若すぎる恋ゆえに妊娠してしまったのに、
それがまったくマイナスに働かずむしろなぜか玉の輿って、
カトリーヌドヌーブの美しさゆえに可能な力技ですよね・・・。

 

あと、マドレーヌも
「ほかの女性との間に子供がいるのにそれでもいいと言って結婚してくれる女性」って
現実離れしてないですかね・・。

フランスではよくあることなのかな。

私だったら・・。すごく悩むなあ。

 

 

ラストに思うこと。

あんな寒そうなところに娘ちゃん置いて自分だけあったかいところへ来ちゃうの?
とかは置いておいて。

ジュヌヴィエーヴはどうしてギイに会いに来たんでしょう。
お金のにおいをぷんぷんさせる感じで。
(高そうな車、お金がかかってそうな派手なヘアスタイル・・)

ギイに「幸せ?」と聞いたのはどういう答えを期待していたんでしょう。

「幸せじゃない」と答えるわけない。
「幸せだ」と聞いて、自分の罪悪感をなくすためでしょうか。

時代がそう(※)なのかもしれないですが、
ずいぶんと身勝手な女性だなーと思いました。

(※昔の男の人目線で作られた映画なので・・。)

 



 

突っ込みたいところ。

こどもちゃん達の名前、「フランソワ」と「フランソワーズ」、
どっちもひどくないですかね・・?

新しいパートナーと歩んで行くことを決めたんだから、
前の恋人と決めた名前をつけるのはどうかと思います。

私だったら、夫が前の彼女と「子供の名前はこれにしようね♡」って
言っていた思い出の名前を自分たちのこどもにつけられたらイヤだな・・・。
そこは更新してほしい。

 

あと、最初の頃のシーンで、雨傘屋さんにお客さんが来たからデートを中断することになって
不機嫌なのはわかるけど、ジュヌヴィエーヴがお客さん相手にすごく仏頂面で傘を渡したのが
突っ込みたかったです。
(そんなんだから経営が厳しいのでは・・。)

 

でも映画は楽しかった。

さっきからさんざんなことばかり書いていますが、
映画としてはとても楽しかったです。

音楽がいいし、カトリーヌドヌーブが美しいです。

 

私、森鴎外という作家さんが好きなのですが、
この人も本の内容が身勝手過ぎて突っ込みどころ満載なのです。
(時代のせいもありますが。)

ですが、文章が本当に素晴らしくてそこが大好きなのですよね。

なので、好きかどうかは内容以外の要素もあるということで・・・。

 

衣装やファッションが見ていて楽しい。

衣装やファッションが素敵で見ていて飽きなかったです。

カトリーヌドヌーブの初期のうきうきした気分を表すピンクのドレスや
不安に思う気持ちを表すブルーのドレス、
ウェディングドレスも素敵でしたし、最後の黒いドレスもとても素敵でした。

 

あと、おうちのインテリア。

壁紙がとっても華やかなのですよね。
日本の団地のように白い壁なんて全然ない。

派手な花柄や濃いブルーなど、とにかく濃い色ばかり。
ですがそれがどれもとってもおしゃれなのですよねー。

インテリアの参考にしたいなと思いました。



 

ミシェルルグランの主題歌が素晴らしい。

この映画は音楽が本当に素晴らしかったです。
ほかの人のレビューを見ていて、
「この音楽が流れるだけで涙があふれます」と書いている人がいましたが、
わかります。

私は内容には感動しなかったので涙は出ませんが、
この映画が内容も含めて大好きな人には
胸を締め付けられる気分になる曲だと思います。

 

 

以上、シェルブールの雨傘を見た感想でした。

昔の映画はいま見ても楽しめるものが多いので、
またいろいろと見てみようと思います。

 

読んでいただいてありがとうございました。

記事内画像引用:https://eiga.com/movie/54203/